足底筋膜炎とその対処法について
足底筋膜炎とは?
足裏のアーチ(土踏まず)を支える厚い組織(筋膜)の使いすぎで傷め、小さな断裂と炎症を起こすケガです。主に「かかとの痛み」として現れます。筋膜は衝撃を吸収しアーチを保つ重要な役割を担っているため、傷つくと歩行やランニングに支障が出ます。
繰り返し衝撃のかかるスポーツをするアスリートに多く見られますが、誰にでも起こり得る身近なケガ。早めに原因を見つけ、適切に対処することが長引く痛みを防ぐポイントです。
主な症状
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朝一歩目の痛み:ベッドから降りたときや長時間座った後、最初の一歩が痛む
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歩行時の鋭い痛み:かかと付近の鈍い痛みが、歩くたびに底面へ鋭く響く
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運動後の痛み:運動中よりも、終了後や立ちっぱなし後に強く感じる
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持続する不快感:長時間立つ、座る、寝起きなどでも痛む
多くは安静・アイシング・市販の消炎鎮痛剤で改善しますが、再発防止や完治を目指す場合はリハビリや物理療法が有効です。治療完了まで半年~1年かかることもあり、重症例では注射や手術が検討されます。
発症リスクが高い人
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過体重で足裏に過度な負荷がかかる
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扁平足または極端なハイアーチ(甲高)
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ランニング・バレエ・ダンスなど、足裏に繰り返し衝撃を与える習慣
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40~60代に多い
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かかとやふくらはぎが硬く、足首の可動域が狭い
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長時間立ち仕事をする人
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女性は男性より発症リスクが高い
まずは専門医の診断を
同じようなかかとの痛みでも、足底神経の圧迫や疲労骨折など別の原因のことがあります。放置すると慢性化し、痛みをかばう歩き方から膝・股関節・腰のトラブルを招くことも。必ず専門医で正確な診断を受けましょう。
自宅でできるセルフケア
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休 息
痛みが強い運動は避け、無理せず中止を。 -
アイシング
1日数回、20分程度。凍らせたペットボトルを足裏で転がすと◎。 -
マッサージ
マッサージボールで足裏を10~20分コロコロ。テレビを見ながらでもOK。 -
ナイトスプリント
足先を90°に固定する就寝用サポーターで、寝ている間も最適な角度をキープ。平均回復期間は約19日と言われます。
※これらで改善しない場合は、理学療法士の指導を仰ぎましょう。重度の場合は注射や手術の検討も。
痛みを和らげるストレッチ
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ふくらはぎストレッチ
壁に手をついて片足を後ろへ大きく下げ、かかとを床に押し付ける。10秒キープ×左右各20回。 -
足底筋膜ストレッチ
椅子に座り、片足をもう一方の太ももに乗せ、母趾を手で手前に引く。15~30秒キープ×左右各3回。 -
バンドで足指屈伸
床に座り、足裏にエクササイズバンドをかけ、つま先を身体方向へ引く。10回×3セット。 -
タオルギャザー
床のタオルを足指でつかんでたぐり寄せる。10回×3セット。 -
ビー玉つまみ
床に置いたビー玉10個を足指でつかみ、片側へ移動。左右各3回。
足底筋膜炎に適したシューズ選び
専門家のアドバイスを優先しつつ、以下の条件を満たす一足を選ぶと◎:
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ワイドトゥボックス:足先を自由に、指が自然に開く
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しっかりしたヒールベース:かかとを安定させる
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軽 量:一歩ごとの負担を軽減
ミニマリストシューズは、これらを備えつつ足本来の動きをサポートします。LEMSのシューズは多くのユーザーに選ばれており、痛みの緩和や再発予防にも効果が期待できます。
足底筋膜炎は「早期発見・早期対処」がカギ。専門医で正しい診断を受けた後、セルフケアと適切なシューズ選びで長引く痛みを防ぎ、快適な歩行・ランニングライフを取り戻しましょう!